真剣な表情で数学の授業を受けるララさん=6月、宇都宮短大付属高

 新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で多くの留学生が困難を抱える中、栃木県内ではイタリアから来たララ・ヴェッキーさん(18)が宇都宮短大付属高で留学生活を送っている。昨年11月に来日し、年末に入学。コロナ禍でも留学を諦めなかったのは「今しかできない特別なチャンス」だから。感染防止対策などの制約はあるものの、かけがえのない時間を積み重ねながら、自分の将来を見据えている。

 6月、3年4組の教室。数学の授業を前に、ララさんはクラスメートと冗談を言い合いながら、準備に取り掛かっていた。

 イタリア北部の都市パルマ出身。11歳からアニメや漫画など日本文化に興味があった。留学のチャンスが訪れたのは2019年秋。両親が勤める製薬会社が募集する奨学生に内定した。

 その後の新型コロナ禍で留学が危ぶまれたものの、「やめたくない」と揺るがなかった。「17歳(当時)は人生のプランを決める直前の特別な時期。だからこそ、日本で刺激を受けて将来を考えたかった」

 留学を仲介した国際交流団体AFS日本協会栃木支部によると、受け入れ予定だった3人が留学を取りやめたため、現在支援する留学生はララさんのみ。

 ララさんは授業のほか、華道やそば打ち体験などにも積極的に取り組んでいる。県外への遠出は避けたため、思い出に残るのは、感染拡大が落ち着いていた3月末の沖縄への修学旅行。「友達とたくさん写真を撮っておしゃべりできたことがうれしい」。留学前のイタリアでは感染拡大でオンライン授業に切り替わり、友達に会うこともできなかったという。

 日本の大学に通う夢もできた。「自然環境に配慮した日本の都市設計やライフスタイルを学びたい」。帰国は8月だ。留学生活も残り少なくなる中、ララさんは将来を描き始めている。