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解体現場の足場が倒壊し、住居に覆いかぶさっている現場=12日午前9時58分、佐野市朝日町

 11日の県内は、気温の上昇に伴い大気が不安定になった影響で午後、各地で激しい雨に見舞われ、県南では突風が発生した。佐野市や足利市で解体工事現場の足場が崩れたり、煙突や電柱、木が折れたりするなどの被害が相次いだ。

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 県や宇都宮地方気象台などによると、佐野市では午後3時10分ごろ、朝日町のビル解体工事現場の足場が崩れたと110番があった。足場は高さ約30メートル、幅約25メートル。隣接する住宅1棟に覆いかぶさり、住宅敷地内にあった軽自動車のフロントガラスが割れるなどした。

 午後3時25分ごろには、堀米町の酒造会社で高さ約15メートルの煙突2本が倒壊し敷地内の住宅を破損した。社長は「けが人が出なかったのは良かったが、水場も電気も使えない」と不安な表情を浮かべた。

 足利市では午後3時すぎ、全域で倒木被害が相次いだ。本城1丁目と大前町で複数の倒木が道路をふさぎ、電柱が折れた。小俣町では、物置のトタン屋根が飛ばされた。隣家の男性(74)は「渦巻くような暴風雨で目の前が真っ白になった」と振り返った。落雷の影響もあり最大1100世帯が同11時まで停電した。

 家富町の鑁阿(ばんな)寺では、樹齢約570年、県天然記念物のイチョウの枝(直径最大40センチ、長さ7メートル)が折れ、無残な姿に。山越忍隆(やまこしにんりゅう)住職(59)は「暴風雨で小枝が落ちたことはあったが、ここまで大きな被害は初めて」と声を落とした。

 真岡市では午後5時15分ごろ、南高岡の県道に木が倒れたと真岡署に通報があった。約600メートルの区間が、同11時ごろから全面通行止めとなった。栃木市や小山市でも倒木で県道の通行ができなくなった。

 足利、鹿沼、小山、下野の4市には大雨警報が発表された。1時間降水量は小山で午後4時19分までに41ミリ、真岡で同4時17分までに33ミリ、栃木で同4時11分までに32ミリに達した。宇都宮地方気象台は12日午後、足利市と佐野市の突風の被害現場に職員を派遣し、状況を調べた。