大会輸送に派遣する車両を点検する足利中央観光バスの社員たち=7日午前、足利市五十部町

 県バス協会(吉田元(よしだげん)会長)は、23日に開幕する東京五輪の大会輸送に会員を派遣している。8月開幕のパラリンピックまで34社が86台を現地に送り、選手や関係者を送迎する。参加企業はスポーツの祭典に携わる喜びをかみしめつつ、安全で安心な輸送に向け気を引き締めている。

 30年以上、地域の移動を支えた矜恃(きょうじ)をのぞかせた。足利中央観光バス(足利市)の福島邦敏(ふくしまくにとし)社長(76)は、「地域で培った安全で円滑な輸送へのノウハウを大会で生かしたい」と力を込めた。路線バス運行のほか、本県開催の全国高校総体など大規模イベントでも輸送実績を重ねてきた。

 コロナ禍はバス業界にも広く影を落とし、同社もあおりを受けた。「旅行などの貸し切りバスの稼働はほぼゼロになった」と福島社長。同協会で理事を務めるだけに、業界全体への影響にも気をもむ。「大会に貢献し協会の存在感を高めることで、利用者が戻ってきてくれれば」と期待する。