会議後の記者会見で感染防止対策の徹底を呼び掛ける福田知事=8日午後、県庁

 栃木県は8日、新型コロナウイルス感染症対策本部会議を開き、宇都宮市で5月以降、新規感染者が多い状態が続いていることなどから、同市内での不要不急の外出を慎重に判断するよう求めることを決めた。ワクチン接種の加速のため、済生会宇都宮病院(宇都宮市竹林町)と連携して準備を進めていた接種会場は、8月上旬の開設を目指す考えを示した。

 県独自の警戒度は、新規感染者数が高止まりし、病床使用も下がりきらないため、5段階で真ん中の「厳重警戒(ステージ2.5)」を維持することとした。重症者は10人前後で推移しており、30~50代が半数を占めているという。

 県民に対してはこれまでと同様に、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が適用される地域への不要不急の移動を避けるよう求める。期間は9~22日。

 5月以降の人口10万人当たりの新規感染者数を見ると、宇都宮市はステージ3(15人以上25人未満)の状態にある日が半数以上で、感染経路不明割合は50%を超えている。同月下旬以降のクラスター(感染者集団)8件のうち、5件が同市内で発生している。

 県は同市と連携して感染拡大防止対策に取り組むとし、市内への通勤・通学者に対しては直行直帰を呼び掛ける。生活を共にする人以外との酒類を伴う飲食も慎重に判断するよう求める。

 ワクチン接種については、国による大規模接種の申請停止を受け、市町や病院と連携した広域的接種を行うこととし、まずは済生会宇都宮病院で会場を開設し、個別接種の調整を進める。接種対象者の居住地は問わず、県で一括して予約を受け付ける計画という。

 経済対策として12日から予定していた第2弾の「県民一家族一旅行推進事業」は当面実施しない方針。また、仮に重点措置区域となった場合、県の「とちまる安心認証」を受けた店舗では午後7時まで酒類の提供を可能とすることも決めた。

 福田富一(ふくだとみかず)知事は会議後の記者会見で「夏休み前の2週間が正念場。宇都宮市に特に力を入れて感染者を減少させたい」と話した。