2年ぶりのスタンド応援に向け、練習に励む作新高吹奏楽部員=宇都宮市内

 夏の甲子園出場を懸けて9日に開幕する「第103回全国高校野球選手権栃木大会」に向けて、球児を後押しする吹奏楽部員やチアリーダーたちも気持ちを高めている。昨夏は新型コロナウイルス禍で大会が中止となり、スタンドで応援する機会が失われた。今回も感染対策で入場者数や声を出しての応援などに制約はあるものの、2年ぶりの夏を心待ちにしている。

 「一般のお客さんの心もつかむぐらい、これまでに無い熱量で音色を響かせたい」。作新学院吹奏楽部部長の3年堀米十愛(ほりごめとあ)さん(17)と3年高橋(たかはし)みのりさん(17)は力を込める。

 吹奏楽部には計101人が在籍。3年生は2年ぶり、下級生にとっては初めての晴れ舞台となる。今大会はブラスバンド部の入場が50人までに制限され、スタンドでは演奏者同士で2メートルの間隔を空けなければならない。2人は「両端では音の聞こえ方に差が生じる可能性もある」と試行錯誤しながら練習している。

 甲子園常連校として知られる同校。硬式野球部の応援に憧れて入部する生徒も多いという。2人は「昨年演奏できなかった先輩方の思いも背負って、気合を入れて演奏したい」と意気込む。

 「チアがいて明るくなった、と言ってもらえるよう頑張りたい」と話すのは、宇都宮短大付のチアダンス部部長の3年菊池美海(きくちみなみ)さん(18)。今大会は声を出しての応援が禁止されている分、「笑顔や周りの人も踊れるような元気な振り付けで応援できれば」と知恵を絞る。

 野球部の創部に合わせて2011年に活動を始め、10周年の節目を迎えた。「2年前は8強。今年は行けるところまで行ってほしい」と新たな歴史の一ページが刻まれることを期待した。

 1985年に発足し、野球部応援を中心に活動してきた足利の応援委員会。副団長の茂木陽葵(もてぎはるき)さん(17)は「2年ぶりなので自分も楽しみながら勝利に貢献したい」と気合をみなぎらせる。

 野太い声での息の合った応援は禁止だが、伝統の学ランに加えて「足高」のマークをあしらったマスクも準備。手拍子を工夫するなどして、従来に負けない熱気で選手を後押しするつもりだ。

 足利女との統合で男女共学の「足利」が来春開校することから、今回が男子高として臨む最後の夏となる。団長の阿部勇太(あべゆうた)さん(18)は「これまでつないできた先輩たちの思いを、後輩につなぐ懸け橋になれるよう臨みたい」と語った。