国民食ともいえるラーメンの具材となるメンマは、中国南部や台湾など亜熱帯性地方に産する麻竹(まちく)が原料となっている。「ラーメン上のマチク」の略が名称の由来である▼都内のメンマ製造会社、丸松物産創業者の松村秋水(まつむらしゅうすい)氏が第2次世界大戦後に名付けた。それ以前はシナチクと呼ばれていたが、当時、原料の大半が台湾産だったことから変更した▼現在、国内消費の9割以上は中国からの輸入品が占めている。ワカヤマファーム(宇都宮市宝木本町)の若山太郎(わかやまたろう)社長(53)は8年ほど前、市内の人気ラーメン店から「国産品が作れないか」と聞かれたのをきっかけに国産化のチャレンジを始めた▼メンマは麻竹をカットし、ボイル、発酵させた後、天日乾燥などを経て製品になる。国産孟宗竹(もうそうちく)の成長途中の「若竹」を使い、宇都宮大の研究室と共同で発酵を3年ほど試行したが、酸味が強すぎて断念した▼諦めかけたが3年前に丸松物産から声が掛かり、共同で試作を重ねて孟宗竹を塩漬けにすることで商品化に成功、昨年初出荷した。生産量を確保するため、県内各地の竹林所有者を対象にした加工講習会も開いている▼「放置竹林の解消だけでなく、食の安全・安心や雇用創出にもつながる」が若山社長の持論。賛同者が集まり、生産が軌道に乗れば県の名産品になるかもしれない。