頭脳的なプレーでチームを支える落合(日本ホッケー協会提供)

 小学校の校庭に設置されているのはサッカーゴールでなくホッケーゴール。ホッケーの町・島根県奥出雲町で育った。山と田んぼに囲まれた田舎町。野球やサッカーはスポーツ少年団もなく「スポーツをやるならホッケーだった」。

 仲のいい上級生たちと放課後に遊ぶ手段として、小学3年で競技を始めた。後から知った話だというが、両親もホッケー経験者。「導かれたような、何か縁がある競技なのかなと感じる」と当時を振り返る。

 攻撃的ポジションで活躍した小学時代は「全国8強ぐらい」。横田中2年時に初の全国大会優勝を経験。屈指の強豪横田高3年時はMFとして全国高校総体(インターハイ)を制した。「FWとMFならサイドも真ん中もどこでもできる」というユーティリティー性はこの頃に養われた。

 エリート街道を歩んだが、天理大に入ると壁にぶつかる。主戦場が日本リーグ1部になり、社会人や日本代表クラスの選手との対戦で、高校までドリブルであっさり相手を抜き去ってきた自らの技術は「全く通用しなくなった。今までやってきたことを否定されるような感じだった」。

 大学の4年間で「戦術やチームプレーの大切さを考えさせられた」という。2020年の五輪も東京に決定した頃から日本代表も意識するように。リーベ栃木ではコートの中央でゲームコントロールし、次第に日本代表にも定着していった。

 五輪代表は普段よりも少ない16人。だからこそ「複数ポジションこなせることが選ばれた理由だと思う。その役割をこなせるのは自分しかない」。誇りを持って日の丸を背負う。

 【プロフィル】おちあい・ひろまさ 1994年生まれ。島根県出身。島・横田高-天理大。U-18から各世代で日本代表を経験。2018年アジア大会で日本の初優勝に貢献。16年からリーベ栃木所属。北関東綜合警備保障勤務。177センチ、69キロ。27歳。