新型コロナウイルスワクチンの県営接種会場。接種に向かう人の姿もまばらだった=30日午後、宇都宮市駒生町

 新型コロナウイルスワクチンの県営大規模接種会場の開設から30日で2週間が経過した。当面の対象は65歳以上の高齢者で、接種実績は29日までで計6496人。1日最大千人の接種が可能だが、1日の平均は約460人と半数に満たず、利用は低迷している。開設時期の遅さや会場まで遠いことが要因として指摘されている。予約枠に空きが生じている状況で、栃木県は30日、64歳以下の接種を前倒しして4日から始めると発表した。

 宇都宮市駒生町の「とちぎ健康の森」に開設した「とちぎワクチン接種センター」。県によると、これまでの接種者の6割が高齢者で、残り4割は余剰分の対応などで特別支援学校の教職員らの接種に回した。

 県は第1次予約(6月16日~7月3日)として1万2550回分を希望する18市町に配分したが、市町が取りまとめた予約数は約3800回と想定の3割にとどまる。開設直前、対象を県内全域に広げ個人予約も受け付けたが、予約枠は埋まっていない。

 県の担当者は「センターの目的はあくまで市町の補完だが、予約の少なさは想定外だった」と話す。

 真岡市では配分枠に対し、予約はわずか0・3%。担当者は「県営会場の開設が遅く、地元で予約が取れる時期に入っていた」と漏らし、会場の場所についても「高齢者の足は生活圏外に向かない」と指摘する。別の自治体担当者は「開設するなら早く情報が欲しかった」と話した。

 野木町や益子町では一時予約を取りまとめたが、開設までの期間に町内で接種環境が整い、予約を取り消した。

 こうした状況の中、県は14日から始める予定だった64歳以下の接種の前倒しを決定。4日から、接種券を持つ18~64歳の県民を対象に加える。4~13日分の予約は1日午前10時から、14~31日分は7日同10時からインターネットなどで受け付ける。接種枠は7千程度。

 国が自治体の大規模接種と職域接種の申請を停止したため、済生会宇都宮病院(宇都宮市竹林町)と準備を進めていた二つ目の県営会場の設置は中止。市町の接種会場として活用できないか、調整する方針という。