書道界の興隆に尽くした豊道春海

大田原市親園中所蔵の「敬愛」

書道界の興隆に尽くした豊道春海 大田原市親園中所蔵の「敬愛」

 明治から昭和期にかけて活躍した大田原市佐久山出身の僧侶で書家の豊道春海(ぶんどうしゅんかい)(1878~1970年)の作品を紹介する「没後50年 豊道春海の書」展(県立美術館、下野新聞社主催)が7月17日、同館で始まる。春海は戦後の書道教育復活に取り組むなど書道界の礎を築いた。今回は、作品をはじめ連合国軍総司令部(GHQ)のマッカーサー元帥宛ての「小学校毛筆習字復興に関する陳情」など貴重な資料を含む約70点を展示し、春海の偉業に改めて光を当てる。

 春海は佐久山で生まれ、幼い頃に東京・上野の寛永寺春性院(しゅんしょういん)住職の叔父に引き取られて仏門に入った。その後、豊道家の養子となり、東京・品川の行元寺(ぎょうがんじ)住職などを務め、1962年に84歳で天台宗大僧正になった。

 書は大家西川春洞(にしかわしゅんどう)に学び、六朝(りくちょう)風の楷書に独自の書風を加え、第一線で活躍した。戦後、学校教育で廃止されていた毛筆習字の復活に務めたほか、書道界の大同団結、日展「書」部門(第五科)の新設、書道による日中文化交流など書道界の興隆に尽力した。