生徒がクローン化したリンドウの苗や研究用の試験管

 【那須塩原】那須拓陽高の生徒がこのほど、地元で生産されるリンドウの苗をクローン化する技術の基礎を固めた。生産者から研究依頼を受けて約5年。生徒は代替わりしながら授業の一環で取り組み、試験管レベルながら栽培につながる苗を作り上げた。

 生徒がクローン化に取り組んだリンドウは、花びらが紫、白の混色で那須地域のみで生産される品種。高校生に興味を持ってもらうとともに、同じ品質のものを安定して生産できるよう、地元生産者が2016年、同校へ研究を依頼した。

 生物工学科の3年生が代々、研究に携わった。試験管で作るクローンは無菌状態でないとうまく育たないため、成長に影響を与えず除菌する消毒液を独自に調合。試験管の中で土の代わりとなるゼリー状の土台は、変異種を発生させない成分となるよう工夫した。

 試行錯誤を重ね、18年に苗のクローン化に成功。しかし、試験管から土に植え替えた後の栽培がうまくいかず、今春、地元生産者と県農業試験場に栽培を託し、ようやく25本の苗が育った。生産者は生育状況を見て、本格的な生産につながるか判断するという。

 3年池田楓(いけだかえで)さん(17)は「先輩たちの努力の積み重ねで一つの結果が出た。那須拓陽の苗が広まり、生産量向上に貢献できればうれしい」と話した。