排水量を絞る木製弁。その状態を確認する「みたとうぶ保全会」の高瀬さん=5月、小山市上石塚

 「田んぼダム」は、県内の4市2町で普及が進む。相次ぐ豪雨災害で農家は稲作などの甚大な被害を経験し、危機感を共有したことが後押ししている。排水の「調整ます」の設置で農作業の負担が減る利点も知られるようになりつつある。一方、整備を進める農家や市町は「課題は整備後だ」と指摘。機能維持に向け、日々の点検や耕作者が変わった際の対応など管理の在り方を模索している。

 農家らには、農作物に大きな被害が出た関東・東北豪雨、台風19号の苦い記憶が残っている。

 田んぼダムを整備してきた小山市南部の思川西部土地改良区平本隆幸(ひらもとたかゆき)事務局長(50)は「被害を少しでも減らすための意識の共有が進んでいる」と実感する。