県が公表した10日時点の高齢者向け新型コロナウイルスワクチン接種率(1回目)が「6・57%」だった宇都宮市。しかし市は同日、接種率を「30%超」と発表している。この大きな差は、両者の集計の「時差」にあった。

 県も市も65歳以上の人口をベースに算出しているが、接種を受けた人数については、県が国の「ワクチン接種記録システム(VRS)」のデータを基に集計しているのに対し、市は市独自のワクチン接種予約システムの情報を基に集計している。

 市によると、市独自システムではほぼリアルタイムで接種率を把握できるが、VRSはタイムラグが生じる。

 約250カ所の医療機関で個別接種を進めている市は「医療機関の負担を軽減し、ワクチン接種に専念してもらう」ため、VRSへのデータ入力を市が一括して委託業者に依頼している。これまでは、入力に必要な接種券付きの予診票を各医療機関がまとめて提出するのを待っていたため、実際に接種を受けた人の情報が反映されるまで数週間から1カ月程度の時差が生じていたという。

 市は今月中に、医療機関から予診票を回収するペースを週1回程度に早め、データ入力を加速させることを検討している。「より実態に近づけたい」としている。