新型コロナウイルスのワクチン接種で、栃木県日光市内の六つの温泉旅館組合が合同で職域接種の実施を検討していることが16日、分かった。対象者は各組合に加盟する旅館・ホテルの従業員で1千人を超える規模となる見込み。接種を行う医療従事者の確保や国への実施申請などを進め、早ければ7月中にも始めたい考え。

 県感染症対策課によると同日午後5時現在、県内で申請があった職域接種は35件。国内温泉地では愛媛県の道後温泉や兵庫県の城崎温泉などが計画している。

 観光都市である日光市内の各温泉地が、連携して従業員のワクチン接種を進めることで従業員の健康を守るとともに、観光客の受け入れ態勢を整え、旅行への安心感にもつなげる。

 6団体は日光、中禅寺、奥日光湯元、鬼怒川・川治の各温泉旅館協同組合と湯西川、奥鬼怒・川俣の両温泉旅館組合。このほか希望する宿泊施設があれば積極的に連携していくという。

 実施には医師、看護師らの確保や接種会場などがハードルで、現在、対応が検討されている。併せて国への申請に向け、各組合に加盟するホテル・旅館で対象者数の確認を急いでおり、職域接種の対象となる1千人以上の確保を目指す。

 日光温泉旅館協同組合の赤澤正(あかざわただし)理事長(55)は「観光客に安心して来てもらうため、できるだけ早く実施したい」と話している。