JA栃木中央会は任期満了に伴う次期役員改選で、副会長の菊地秀俊(きくちひでとし)氏(69)=JAなすの組合長=を新会長に選任する方針を固めた。関係者への取材で11日、分かった。後任の副会長には、JAはが野の国府田(こうだ)厚志(あつし)組合長(62)が就く見通し。現会長の高橋武(たかはしたけし)氏(71)は勇退する。理事会で人事議案を固めており、30日の通常総会で正式に決定する。新役員の任期は3年間。

 高橋氏は真岡市在住。JAはが野組合長を経て、2012年6月から現職。現在3期目を務める。環太平洋連携協定(TPP)など自由貿易協定を巡っては、関税自由化に伴う農業への打撃を懸念する組合員の声を拾い、政府や与党に対策を要望した。

 また農協改革でも県内10農協の支援に尽力し、先進事例を積極的に紹介するなど農家の所得向上を目指した。

 菊地氏は大田原市在住。20年から副会長を務め、高橋氏を補佐した。JAなすの組合長としては、主食用米の需要減で厳しい経営環境にさらされるコメ農家に対し、飼料用米への作付け転換を促す独自の支援策を打ち出した。肥育牛農家出身で、11年の福島第1原発事故後は子牛繁殖農家の支援などにも力を入れた。

 菊地氏は、同JAでの投資信託取り扱い開始など金融分野でも施策を展開し、支店統廃合など組織のスリム化も進めた。