天皇賜杯第76回全日本軟式野球大会栃木県予選は5、6の両日、小山市運動公園野球場で準決勝、決勝の3試合を行い、セルフィッシュ(小山)が足利銀行(宇都宮)を6-2の逆転で下し、初優勝を飾った。クラブチームの優勝は第23回大会(1968年)の県庁クラブ以来、53年ぶり4チーム目の快挙。
2点を追うセルフィッシュは七回、粂川泰一(くめかわよしかず)の左翼線二塁打などで試合を振り出しに戻した。八回は西木直也(にしきなおや)の左中間適時三塁打で2点を勝ち越し、エース左腕森根亮(もりねりょう)が守り切った。
最優秀選手賞に森根、敢闘賞に準決勝、決勝と連投した足利銀行のエース生井貴之(なまいたかゆき)が選ばれた。
セルフィッシュは10月に都内で開かれる全国大会、足利銀行は10月に埼玉県で開かれる関東大会に栃木県代表としてそれぞれ出場する。
■チーム一丸で悲願達成
マウンド近くでセルフィッシュの中林隆太(なかばやしりゅうた)監督と粂川泰一(くめかわよしかず)主将の大きな体が3回ずつ宙に舞った。「エース左腕森根亮(もりねりょう)がよく投げてくれた。野球人生で最高の日です」。涙を浮かべた中林監督はタオルを離さなかった。