〽(歌詞符号)鳴ってもないのに鳴ってる気がする。スマホはもはや俺の臓器-。人気バンド「キュウソネコカミ」が歌う「ファントムヴァイブレーション」の一節だ。軽快なリズムに乗せて現実を皮肉る叫びが若者の心をつかむ▼8年前の曲だが、その度合いは強まっている。LINEについて、いくらもらえば1年間やめられるかを東大生が20~50代に聞いたところ、平均約300万円だった▼無料のアプリに対する高額な評価。「それだけやめられない人がいるということ」。東京でインターネット依存を防ぐ活動を行う遠藤美季(えんどうみき)さんが、宇都宮市内で講演した▼スマートフォンは瞬く間に必需品となった。新型コロナまん延に伴う外出自粛で在宅時間は増え、児童生徒1人1台のタブレットなどの配備も急速に進んだ。ネットに向かう時間はいや応なしに延びる▼体の不調だけでなく、ネット依存や、ネットに絡んだトラブルに陥る可能性が増している。講演会は、親や友だちにも話せない子どもの悩みを聞く「チャイルドラインとちぎ」が、相談の受け手養成講座を兼ねて開いた▼会員制交流サイト(SNS)のはやり廃りは早く、受け手自身ができるだけ情報を更新しておかないと、子どもたちの闇も見えてこない。絶え間ない努力によって、子どもたちの「心の居場所」は守られている。