100回目を迎える全国高校野球選手権大会。雨が心配だが、その栃木大会の開会式がきょう6日、予定されている。節目の記念大会は、歴代優勝校による特別入場行進で幕を開ける▼県勢で初めて全国大会に出場したのは1923(大正12)年の宇都宮商。これまで17校、延べ61チームが全国大会に出場している。最多は作新学院の13回。文星芸大付の10回が続く▼学制改革や校名変更、分離・統合により今はないユニホームもある。どんな行進になるのか、ファンならずとも、楽しみは尽きない。だが忘れていけないのは、その後ろに連なる、敗れ去ったチームの存在だ▼地方大会で敗戦を経験せず、栄冠にたどり着いたのは、ほんの一握りしかない。途中で夢破れたチームは延べ約4千に及ぶ。この積み重ねが、100回に及ぶ歴史を形づくってきた▼作新学院は2回の全国優勝を誇り、春夏連覇の初代校でもある。怪物・江川卓(えがわすぐる)(作新学院)、プロでも活躍した広沢克実(ひろさわかつみ)(小山)高村祐(たかむらひろし)(宇都宮南)石井琢朗(いしいたくろう)(足利工)…。華々しい活躍が記録にも記憶にも残る▼一方で多くの記憶は時間と共に薄れてしまう。しかし大事なのは、一人一人が、鍛えた成果をどれだけ発揮できるかだろう。全力プレーが思わぬ結果をもたらすこともある。球児たちには忘れられない夏にしてほしい。