アクアポニックスに取り組む青木さん

 【栃木】西方町金崎の青木一史(あおきかずし)さん(30)が水産養殖と水耕栽培を同時に行う「アクアポニックス」と呼ばれる新しい農業に挑戦している。魚のふんを肥料に野菜を育て、栽培過程で浄化された水を魚の入った水槽に循環させることで、魚と野菜を一緒に育てている。青木さんは「今後設備を大きくして、販売につなげていきたい」と意気込んでいる。

 アクアポニックスは水産養殖の「アクアカルチャー」と水耕栽培の「ハイドロポニックス」を掛け合わせた造語。米国やオーストラリアなどで広まっているという。

 新たな農業は、青木さんの自宅敷地内にある長さ約6メートル、幅約4メートルのビニールハウスの中で行われている。イズミダイ、ニシキゴイ、金魚が入った水槽のほか、ふんを分解する微生物が入ったタンク、リーフレタスやパセリなど野菜や食用の花など約10種類が育つ水耕栽培設備が所狭しと並ぶ。常時約3トンの水は水槽からフィルターを通りタンク、水耕栽培設備の順に循環している。葉物野菜は土で育てるよりも1・5倍早く育ち、1カ月ぐらいで収穫できるという。

 青木さんは「無農薬で栽培できる農法に挑戦したい」と2020年3月に脱サラし、アクアポニックスに関するセミナーなどに通って準備。約60万円をかけて水槽などの設備をそろえ、同年6月に施設として稼働した。今後は観光農園化も視野に入れており、「見学や販売などを通して、アクアポニックスを多くの人に広めたい」と夢を語った。