県内で最も早く始まった高齢者への新型コロナウイルスワクチン接種=4月12日、宇都宮市

 栃木県内25市町が進める新型コロナウイルスワクチンの高齢者接種を円滑に進めるため、福田富一(ふくだとみかず)知事は24日、県営の大規模接種会場の開設を検討していることを明らかにした。政府が掲げる7月中の接種完了が困難となる市町を主に対象とし、8月以降に想定される65歳未満の接種も視野に入れる。開設時期や会場は未定だが、医療従事者の確保や会場の選定に向け医療関係者や施設管理者などと既に協議を進めており、整い次第早急に開設したい考えだ。

 同日、オンラインで開かれた市町村長会議で福田知事が明らかにした。福田知事は会議で「一日も早く開設し、各市町の高齢者の接種をアシストしたい」と述べた。

 接種会場について、福田知事は記者団の取材に「まずは1カ所」とした上で、会場の条件として県内どこからでもアクセスしやすく、駐車場が広く、冷暖房があることなどを挙げた。まずは県有施設を対象に検討を進めるとみられる。

 1日当たり1千人の接種を目安とし、米モデルナ製のワクチンを使用する。

 ワクチンを接種する医療従事者の確保に向けては、現在県が関係機関と協議中。福田知事は同日までに、県医師会の稲野秀孝(いなのひでたか)会長に協力を要請したという。

 福田知事は具体的な従事者について「大学病院の先生方にも応援していただきたい。市町の接種にも影響を及ぼさない」と述べた。また県は市町の接種支援へ、医師や看護師などの資格所有者を登録する制度を始めており、登録者による県営会場での接種も「可能性としてある」とした。

 国の調査によると、21日時点で県内25市町のうち2市町が7月中の接種完了が困難と回答した。ただ「完了する」と回答した市町の中にも、ワクチンの予約が想定以上に殺到し、7月中の接種完了が難しいと見込んでいる市町があるという。