初当選を決めて万歳する粉川昭一氏(中央)=23日午後10時30分、日光市木和田島

 日光市の大嶋一生(おおしまかずお)市長の死去に伴う市長選は23日、投開票が行われた。前市議で無所属新人の粉川昭一(こなかわしょういち)氏(57)が、元副市長で同阿部哲夫(あべてつお)氏(71)=自民推薦=を87票差で退け、初当選を飾った。3年前の前回は15票差で、今回も僅差で当落が決した。当日の有権者数は6万8472人。投票率は50.84%で、過去最低だった前回(2018年)の59.87%を9.03ポイント下回った。

 選挙戦は自民党系2人による保守分裂の一騎打ちとなった。大嶋氏の盟友だった粉川氏は「若さと行動力」をアピール。デジタル行政の推進による業務効率化や民間との連携をより一層強め、地域活性化を図るなどと訴えた。

 大嶋氏や同氏のいとこで同党県議阿部博美(あべひろみ)氏の後援会、青年会議所OBなどが協力。草の根運動で浮動票や若者の支持を集めた。

 午後10時15分すぎ、同市木和田島の選挙事務所に吉報が届くと、支援者から歓声や拍手が湧き起こった。万歳三唱の後、壇上に大嶋前市長の等身大パネルが置かれ、粉川氏はその隣でガッツポーズをした。

 粉川氏は「この選挙戦は本当に厳しい戦いだった。スタッフ、支援者の皆さんの思いに感謝しきれない。これからが本当の仕事になる。皆さまのお気持ちを裏切らないよう市を守り抜いていく」と決意を語った。

 一方、阿部氏は「国や県との太いパイプ」を武器として行政運営に当たるなどと主張。同党県連の組織力を生かして支持拡大を狙ったが及ばなかった。

 今回も接戦の末、惜敗した阿部氏は、同市平ケ崎の報告会場で「またしても結果が得られず残念でならない。今回も僅差だったが負けは負け。皆さんに一丸となって応援していただいたのに、本当に申し訳ありません」と深々と頭を下げた。