【日光】大嶋一生(おおしまかずお)市長の死去に伴う23日投開票の市長選を前に、下野新聞社はいずれも無所属新人で、前市議粉川昭一(こなかわしょういち)氏(57)と、元副市長阿部哲夫(あべてつお)氏(71)=自民推薦=の両候補にアンケートを実施した。財政の立て直しや新型コロナウイルス禍の観光振興など、5項目について考えを聞いた。

 
 大嶋市政をどう評価するか尋ねたところ、粉川氏は民間の経営感覚で「迅速な市政経営」を行い、市民と財政状況の共有を進めたとして「高く評価」。阿部氏は5市町村の合併に伴う優遇措置が縮小する中で、「財政健全化対策など今後の方向性を示した」とした。

 財政再建策は、粉川氏が行政の経費削減を第一に取り組むとした上で「全ての事業を見直し改革」し、産業振興を図り税収増を目指す。阿部氏は「市民生活に配慮して既存事業を徹底して洗い出す」と主張。国、県などとの「太いパイプ」で財源を確保する考え。

 人口減少などが進む中のまちづくりについては、粉川氏が「新たな取り組みにチャレンジする人や企業を応援」し、地域を活性化すると訴え、阿部氏は「生活全力サポート」を基本姿勢に、安全安心と地域経済の活力増進を図るとした。

 コロナ禍の観光振興では、粉川氏が感染予防、対応の強化と多様な地域資源のさらなる磨き上げで「持続可能な観光を目指す」。阿部氏は東日本大震災後、観光地の復興に携わった経験を生かして「事業者に寄り添った施策を展開する」。

 市長としての資質は粉川氏が市民活動や議員活動、会社経営で培った「指導力」、阿部氏は40年の行政経験で得た知識、人脈を生かした「即戦力」を挙げた。