矢板・木幡神社の木造坐像、名称変更は「適当」 栃木県文化財保護審が答申

 県文化財保護審議会(会長・斉藤弘江(さいとうひろえ)県建築士会烏山支部長)は30日、矢板市木幡の木幡神社が所有する県指定有形文化財「木造金剛夜叉明王坐像(ざぞう)」1躯を「木造馬頭観音坐像」と名称変更することは適当との答申を決めた。3月19日の県教育委員会定例会に答申する。

 像高105センチの木造漆箔像で、1973年に県有形文化財(彫刻)に指定されたが、その後の調査や研究により馬頭観音菩薩(ぼさつ)像だと考えられるようになった。

 今回改めて調査したところ、金剛夜叉明王像に見られる6本の腕と憤怒の表情を有するが、当初は腕が8本あった痕跡や、3面の顔のうち本面の天冠台上にあった馬頭冠を留めたとみられるくぎの痕が残ることなどが分かった。造立時期についても、指定当時は室町時代と考えられていたが、鎌倉時代の13世紀半ばごろと推定された。

 調書では「造立時の姿が後世に一部変えられているが、つま先を上げて両膝を浮かせた座り方は馬頭観音に独特なものであり、本像が馬頭観音として造立されたことは明らかである」としている。