「宮PASS」のカード(左)と協力店が掲示するステッカー

 自治会加入率が低下する中、宇都宮市自治会連合会は102カ所の飲食店やレジャー施設の協力を得て、自治会加入世帯が割引や特典などの優待サービスを受けられる自治会パスポート「宮PASS(ミヤパス)」事業を今月から始めた。自治会会員の満足度を高め、加入率の向上を図る狙い。栃木県内では初の試みだという。

 10日までに市内39地区の連合自治会を通して、名刺サイズのカード「宮PASS」を各世帯に1枚配布した。カードは世帯全員が使用できる。有効期限は2024年4月末。

 優待サービスは、市内の飲食店をはじめ人間ドック実施機関や葬祭場、市内外のレジャー施設、宿泊施設が提供する。協力店には「宮PASS」のステッカーが掲示してあり、利用時にカードを提示すると、利用料の割引やドリンクサービスなどが受けられる。

 連合会事務局によると、市内には4月1日現在、787の自治会がある。加入世帯数は約14万8千件で、全世帯の65.1%。10年間で約4ポイント減少した。単身世帯の増加や高齢化を背景に、清掃活動や集会所の維持管理、行事参加などの負担感から、加入をためらったり脱会したりするケースもあるとみられる。

 連合会は3年前「自治会に入る特典はないか」と、県外の先進例を参考にパスポート事業の検討を開始。市の補助金を含め約250万円で市内の企業に業務委託し、協力店との交渉やカード作製を行った。カードの利用状況に応じて有効期限の延長も検討する。

 連合会の藤原由房(ふじわらよしふさ)会長(78)は「新型コロナウイルスの影響で大変な中、多くの事業所のご協力を頂いた。自治会の皆さまに満足感を持ってもらえれば」と期待している。