市が配布を始めた「天明鋳物散策ガイドマップ」

 栃木県佐野市はこのほど、街なかに点在する天明鋳物の作品に触れながら散策を楽しむためのガイドマップを発行し、市観光物産会館や佐野新都市バスターミナルなどで配布を始めた。女性や若い旅行者が主なターゲットで、天明鋳物の歴史や関連スポットに加え、周辺のカフェやレストランなども紹介。編集担当者は「アフターコロナに向けた仕掛けでもあり、市の魅力を新たな視点で発信していきたい」としている。

 市の代表的な伝統工芸である天明鋳物は、約千年の歴史があるとされる。茶道文化が花開いた安土桃山時代には、天明の茶釜が織田信長(おだのぶなが)など多くの武将に愛されたという。

 市内には現在も、市役所東側の電話ボックスや佐野駅前のさのまる像、星宮神社(大蔵町)の鳥居、惣宗寺(金井上町)の梵鐘(ぼんしょう)など多くの天明鋳物の作品が残り、伝統の技術を今に伝える。

 「天明鋳物散策ガイドマップ」では、かつて鋳物事業者が軒を連ねた地域を中心とした「歴史散策ルート」と「駅前散策ルート」に分け、これらの作品や鋳物師、関連施設などを紹介している。ルートの途中で立ち寄れる飲食店や土産品店なども掲載し、街歩きの楽しみを提案している。

 市は天明鋳物のブランド力を高めていこうと商標登録を目指しており、担当者は「登録を実現させるためにも、より多くの人に魅力を発信していきたい」と話している。

 ガイドマップはA4判8ページ。3千部作成。無料。(問)市文化立市推進課0283・20・3044。