教員採用試験の倍率の推移

 栃木県教育委員会は、2022年度採用の小学校と特別支援学校小学部の教員選考試験で、体育・音楽・英語の実技を廃止する。受験倍率の低下が全国的な課題となる中、受験者を増やし優秀な人材を確保する狙いがある。教員の質の維持は、採用後の研修で対応する考えだ。

 試験の大幅な見直しは21年度採用分から始め、出願手続きを簡略化するとともに、集団面接と適性検査を取りやめている。22年度は2次試験で課していた跳び箱やマット運動、オルガンの弾き歌い、英会話などを廃止する。受験準備の負担軽減や、大学で指導法を学んでいることなどを考慮した。

 教員は、ベテラン世代の大量退職に伴い採用数が増えているのに対し、多忙な職場が敬遠され、受験者数が伸び悩んでいるのが現状だ。県内の公立学校教員の受験者数はここ数年、毎年100人以上減少していた。倍率は20年度が3.3倍。直近10年間で最も高かった12年度の5.7倍に比べ、大きく低下している。

 21年度は、試験見直しによって受験者数が前年度比6人減にとどまったという。倍率は高校が前年度の5.4倍から7.4倍に上昇。中学校は3.3倍、小学校は2.6倍と、いずれも前年度と同倍率で下げ止まった。県教委は「一定の成果があった」とみている。

 全国的には、実技の見合わせなど受験者の負担軽減策は進められており、すでに栃木県を除く関東1都5県では廃止されている。県教委の採用担当者は「受験しやすい環境を整え、受験者を増やして優秀な人材を確保したい」と話している。22年度採用試験の願書受け付けは10日まで。