ダントー宇都宮工場跡地

 タイル製造のダントーホールディングス(大阪市)は30日、栃木県宇都宮市下岡本町の宇都宮工場跡地に商業施設や中小企業用地、住宅地などを整備する複合開発構想案を明らかにした。開発面積は約12ヘクタールで、JR岡本駅から1キロ圏内の立地を生かしてコンパクトな「街」を形成し、市が進めるまちづくりに寄与したい考え。6月をめどに構想案を市へ提出し、市などと協議しながら実現に向け取り組む。商業施設は2024年春のオープンを目指す。

 工場跡地を「商業・地域サービス」「住宅」「工業」の3街区に分けて整備する構想。南側には大型家電量販店やホームセンター、専門店などが入る4階建ての商業施設を建設する。

 また、地域交流を促すコミュニティースペースや広場も整備。災害時にはソーラーパネルで蓄電した電力の供給や駐車場の開放も想定し、防災拠点を目指す。

 北東部には一戸建て約100戸の住宅地、北西部には周辺住環境に影響の少ない企業などの誘致を図る。

 岡本駅周辺は、市が進めるネットワーク型コンパクトシティ(NCC)事業の地域拠点の一つとしてまちづくりが進んでいる。工場跡地は工業専用地域で、都市計画法に基づく用途変更が必要。同社は、土地所有者らがまちづくりを目的に都市計画の変更を提案できる「土地計画提案制度」を活用したい考えだ。

 同工場は1962年に稼働し、ピーク時は千人近くの従業員を雇用していたが、2011年の東日本大震災で被災し閉鎖を余儀なくされた。同社は宇都宮市内の総合建設業「荒井工業」などと共に7年ほど前から開発構想を進めてきた。

 30日夜には住民説明会が開かれた。ダントーの工場跡地開発プロジェクト室は「地域の皆さんの声をうかがいながら開発を成功させたい」としている。