「人として踏み行うべき最高の道義。特に国家・君主に対して尽くすべき道」。手元の辞書で「大義」を引くと、こうある。

 衆院議員の任期満了まで半年を切り、解散・総選挙を巡る与野党幹部らの発言が相次ぐ。今月上旬には菅義偉(すがよしひで)首相が、野党が内閣不信任決議案を提出した場合、解散の大義に「当然なる」と発言した。

 県内でも解散に備えた動きが活発化している。自民県連は県内5選挙区のうち、唯一議席のない2区で公認候補者を公募で選ぶことを25日に正式決定。有力視されている東京五輪・パラリンピック後の秋解散まで「逆算すれば4月中の公募決定がタイムリミット」(県連幹部)と水面下では準備を急いでいた。

 菅首相就任後初の国政選挙となった衆参両院の3選挙は自民が全敗。結果を踏まえ、首相は「追い込まれ解散」を避けるため解散時期を探るだろう。頼みの綱は「新型コロナウイルスワクチンのみ」とも言われる中、解散にどんな大義をかざすのか。国民に信を問うのであれば、政治的な打算ではなくそれに足りる大義を求めたい。