城の関連施設や観光案内所などで販売している「御城印(ごじょういん)」がここ2~3年、全国的なブームという。その場で書いてもらう神社仏閣の「御朱印」とは違い、大半があらかじめ印刷されている▼1枚300円程度と手頃な価格で、城名や城主の家紋、花押、城のイラストなどのデザインはバラエティーに富む。約30年前に長野県の松本城で販売されたのが最初といわれ、その後の城ブームや御朱印ブームなどを背景に広まった▼県内でも相次いでいる。昨年10月に宇都宮城の御城印が売り出され、半年で2182枚に達した。事務局は「1千枚で十分」と準備したが、1カ月で完売し急きょ増刷した▼中世の宇都宮氏や江戸時代の奥平(おくだいら)、本多(ほんだ)、戸田(とだ)氏など歴代城主の家紋が六つプリントされ、復元されたやぐら「清明台」のイラストがあしらわれている。県外からの郵送依頼も多く、改めてブームを裏付けた▼2019年10月から販売開始した、同市東部の飛山城の御城印は手が込んでいる。牛乳パックをすいた再生紙に、飛山城跡愛護会所属の書道師範が一つ一つ手書きしている。同城跡隣のとびやま歴史体験館では、ほぼ毎日売れている状況という▼県内にはこのほか佐野市の唐沢山城や壬生町の壬生城などのものもある。新緑の季節、安近短で県内の城跡を巡る旅も楽しいかもしれない。