関東信越国税局は2日、2018年1月1日時点の路線価を公表した。県内全8税務署の最高路線価は、対前年変動率で横ばいと下落が共に4カ所ずつだった。県内5400地点ある標準宅地の評価基準額(1平方メートル当たり)の対前年変動率平均値はマイナス0・8%と、6年ぶりに下落幅が拡大に転じた。下落は26年連続となった。

 県不動産鑑定士協会の伊矢野忠寿(いやのただひさ)会長は「駅や商業施設に近く、土地区画整理事業などで良好な環境の地域の地価は横ばいから上昇に転じている。一方で、都市整備が不十分だったり、人口流出や高齢化が進んでいたりする地域は地価下落が続いている」と二極化の進行を指摘する。

 最高路線価の所在地は8カ所とも前年と同じ。県内最高額は30年連続で宇都宮市馬場通り2丁目の大通りとなった。価格は前年と変わらず1平方メートル当たり28万円で、本県など6県を管轄する同局管内では14位。

 伊矢野会長は「宇都宮では不動産投資も人口も増えており、良好な状態を示している。特にJR宇都宮駅東地区は次世代型路面電車(LRT)事業が着手され、さらに地価上昇が予想される」と説明する。

 氏家、佐野の最高路線価も前年に続き横ばいだった。最高路線価で宇都宮に次ぐ栃木(小山市中央町3丁目、小山駅西口ロータリー)は前年のマイナス3・8%から下げ止まって変動なしの12万5千円となった。

 真岡、鹿沼は依然として2%以上の下落が続く。2税務署管内では、郊外へ商業施設が展開されているため、かつての商業中心地から、にぎわいが移っているようだ。

 今後の見通しについて、伊矢野会長は「当面は土地価格の二極化が進むと予想されるが、長期的には周辺地域の下落は都市部の地価にも影響が出るだろう。22年の栃木国体に向けて活発な公共投資の効果も注目される」と話している。

 相続税や贈与税の算定基準となる路線価は主要な道路に面した土地の標準価格。公示地価などを基に算定される。