昨年の啓発イベントに駆け付けた道端アンジェリカさん(前列左から4人目)。山下さん(同5人目)も参加した(乾癬啓発普及協会提供)

 皮膚が赤く盛り上がり、ふけ状に落ちる病気「乾癬(かんせん)」。モデルの道端(みちばた)アンジェリカさんが患者であることを告白して注目されたが、人にうつると誤解されたり、差別を受けたりして苦しんでいる患者は多い。昨年には本県患者を含む全国の有志が啓発プロジェクトをスタート。「とちぎ乾癬友の会」は今月15日に設立10周年記念シンポジウムを開くなど、理解促進に向けた動きが活発化している。

 乾癬は、炎症性の皮膚の慢性的な病気。日本の推定患者数は約50万人だが、知らずに受診していないケースもあり、実際はもっと多いとみられている。

 「身体的にも精神的にも深刻なダメージがある。学校や就職の面接などで理解されず、落ち込んで引きこもる人もいる」と話すのは、同会事務局長の山下織江(やましたおりえ)さん(38)=宇都宮市在住。昨年7月、全国にある患者会の有志5人とともに、乾癬の認知度向上と患者同士の交流に取り組む社団法人「インスパイア ジャパン WPD 乾癬啓発普及協会」を設立した。

 WPDは10月29日の「世界乾癬デー」を指す。昨年、この日に合わせて国内で初開催された啓発イベントにはアンジェリカさんも駆け付け、正しい知識を持つことの大切さを訴えたという。

 「私も誰にも言えず、分かち合えず、つらかった経験がある。今はさまざまな治療法があり、決して治らない病気ではなくなった。一人で悩まないで」と山下さん。東京タワーを世界乾癬デーPRカラーの青とオレンジにライトアップする計画も進めている。

 今月15日のシンポジウムは、宇都宮市駅前通り1丁目の同市保健センター(ララスクエア9階)で開催。東京慈恵会医大の中川秀巳(なかがわひでみ)名誉教授が「患者さんの目線に基づく乾癬治療を考える」と題して講演する。パネルディスカッションでは、医師や患者ら8人が患者を取り巻く現状や今後について話し合う。

 午後1時半~同4時10分。入場無料。事前にファクス(028・662・2258)、メール(info@tochigikansen.com)、郵送(〒321-0954、宇都宮市元今泉6の7の7)のいずれかで同会に申し込む。