政府は9月の「デジタル庁」創設を目指し、デジタル社会の実現を最優先課題としている。将来、デジタル世代、アナログ世代といった線引きそのものがなくなるかもしれない▼新型コロナウイルスの感染拡大で、行政サービスのデジタル化の遅れが浮き彫りになったことが同庁創設の背景にある。一律10万円を配る特別定額給付金など、公的給付のオンライン上の手続きが滞ったことは記憶に新しい▼県のデジタル化への動きも加速している。県民が手続きをする際に窓口に行かない、待たない仕組みを構築するほか、ホームページ上の人工知能(AI)が、税金などの質問に24時間いつでも答える環境を本年度から導入する▼その一環で、道路使用許可など申請書への押印の原則廃止を打ち出した。対象の約4200件のうち、3月末までに約3千件を廃止した▼年間96万件に上る県への申請は、69万件がスマートフォンなどでオンライン申請が可能と判断した。既に76%がオンライン対応済みで、来年度中には100%を目指す。申請手数料もクレジットカードなどでの支払いを予定している▼デジタル化によるペーパーレスは、印刷費や郵送費といったコスト削減につながる。コロナ禍が行政の変革を促したが、取り残されないか心配なのはアナログ世代の筆者だけではないだろう。