新型コロナウイルスが結び付けた縁だろうか。

 那須塩原市が進めるデジタル化施策の助言などを行う外部アドバイザーとして、人工知能(AI)ベンチャー企業「ABEJA(アベジャ)」の岡田陽介(おかだようすけ)社長(32)が任命された。

 岡田さんはAI分野をけん引する経営者の一人。経済産業省AI・データ契約ガイドライン検討会委員などの公職にも就く。15日の任命式で、渡辺美知太郎(わたなべみちたろう)市長は「(陸上男子100メートル世界記録保持者の)ウサイン・ボルトに走り方を教わるようなもの」と喜びを隠さなかった。

 昨年10月に「Go To トラベル」で訪れた市を気に入り、翌月には市内に家を購入して都内から移住したという岡田さん。それがきっかけでアドバイザーを無償で引き受けた。「市の課題解決に知見を生かしたい」と意欲を見せる。

 コロナ禍でリモート勤務が広がる中、東京に集中していた企業や人材が地方へ分散しつつある。幸運な形で最高のパートナーを得た市の、ピンチをチャンスに変える挑戦を見届けたい。