豚熱が確認された養豚場の出入り口で消毒される車両=18日午前8時45分、那須塩原市内(画像は一部加工しています)

 那須塩原市の二つの養豚場での豚熱(CSF)の感染確認から一夜明けた18日、関連施設を含む3カ所で、計約3万7千頭の殺処分が本格化した。県職員のほか、県の災害派遣要請を受けた陸上自衛隊員も作業に当たった。県によると、18日正午現在で全体の約7・8%に当たる2873頭を殺処分した。同日、農林水産省の疫学調査チームが現地入りし、豚熱の感染経路や原因を調査した。

 県によると、殺処分は17日午後7時から始まった。一つの養豚場では約1万5千頭のうち、約8・4%に当たる1266頭を殺処分し、埋却作業も行った。別の養豚場では約2万2千頭のうち、約7・3%の1607頭を殺処分した。

 疫学調査チームは農水省と県の職員、専門家の9人で構成し、二つの養豚場でそれぞれ現地調査を行った。豚熱のウイルスは野生イノシシや小動物、人や車などを介して侵入するとされる。同チームは養豚場関係者の聞き取りのほか、消毒や着替え、長靴の交換などをどのように行っていたかや、野生動物の豚舎への侵入を防ぐ対策の実施状況などを調べたという。

 那須塩原市内に設置した3カ所の消毒ポイントでは18日正午現在、豚熱が発生した養豚場などに出入りする車両延べ38台を消毒した。同日正午現在、殺処分や消毒などで県職員を中心に延べ843人を動員した。県は5月14日までに殺処分や消毒などを終える予定だ。18日夕時点で、県内の別の養豚場から豚熱を疑う状況の報告はないという。

 飼養豚の豚熱感染を受け、県は風評被害を懸念している。県は「人に感染することはない。感染豚の肉が市場に出回ることはなく、仮に肉を食べても人体に影響はない」と強調している。