真新しい「距離標」を見ながら路床を歩くツアー参加者

 【茂木】町が観光資源化に乗りだした未成線「長倉線」の初日のツアーが17日開催され、県内外から参加した30人が茂木駅から入門コースを歩いた。各所に残る80年前の遺構や復刻版の距離標をたどり、幻の鉄路に思いをはせた。

Web写真館に別カットの写真

 長倉線ツアーは昨年のモニターツアーを踏まえ町観光協会が「未成線の旅」として商品化し、今春は17日から5月22日まで10回開催する。この日は一般参加23人と案内ガイドの研修者など計30人が「大峯山トンネル」まで全線の約半分をたどる3・1キロを歩いた。

 午前9時、ツアーに合わせ町が建てた長倉線の起点の距離標「ゼロキロポスト」を後に2班に分け出発。同協会事務局のガイドで、里山を縫うように延びる路床をたどった。参加者は次々に現れる切り通しや栱橋(きょうきょう)(アーチ橋)などの遺構を盛んに撮影しながら説明を聞いていた。途中の距離標や勾配標は鉄道ファンの気分を盛り上げる狙いだ。

 ツアー参加者だけが入れる呼び物の大峯山トンネル(長さ180メートル)では、ヘルメットをかぶりライトを手に歩き探検気分を味わった。内部では1937~40年の長倉線建設当時の記録写真などの動画が上映された。

 鉄道ファンという笠間市小原、会社員来栖彰(くるすあきら)さん(49)は「トンネルまで入れるツアーはなかなかない。遺構もよく残り、観光資源として大いに活用できるのでは」と話した。