57年の時を超え、二つの東京五輪の聖火を運んだ茂木町小井戸の久保庭隆夫(くぼにわたかお)さん(74)、美代子(みよこ)さん(73)夫妻。県内の聖火リレー初日の3月28日、同町のゴールの道の駅もてぎで2人の姿を見届け、記事にすることができた。

 57年前に氏家町(現さくら市)を走った隆夫さんは、当時のユニホームの上にスポーツウエアを重ね着して、美代子さんの到着をそわそわと待った。

 「口はパサパサ。自分で走った時以上ですよ、緊張感は。無事走ってほしいと思った」と隆夫さんは振り返る。お立ち台で美代子さんの横に並んで当時のユニホームを披露し、手作りの専用袋に入れて持ち込んだ57年前のトーチを晴れやかに掲げることができた。

 リレー終了直後、お役御免となった「2本目」のトーチを久保庭さんの自宅で持たせていただいた。軽く作ってあるはずだが、ずっしり腕に重みが伝わった。

 「大会まではまだハードルを1、2台越えたところかな」と隆夫さん。大会を無事迎え、国立競技場の聖火台に火がともれと願わずにいられなかった。