明確な争点のない中、「町政継続か、刷新か」が問われた町長選は、現職の加藤公博(かとうきみひろ)氏(61)に軍配が上がった。同様の構図で斎藤誠治(さいとうせいじ)氏(63)と対決した前回は762票の僅差だったが、今回は1235票と差を広げた。2期8年の実績と具体的な政策が票に結び付いたと言える。

 加藤氏が2期目の実績に掲げたのは、キリンビール栃木工場跡地への企業誘致や18歳までの医療費無償化など。経済活動や子育てなどをリンクさせながら人口減少に歯止めをかける政策で、評価する声も多い。

 3期目の公約には都市計画税の廃止、小中給食費減免などを盛り込んだ。一部にはばらまき感があるものの、財政分析から施策の是非を決定しており、現実との乖離(かいり)はなさそうだ。

 新型コロナウイルス禍で、厳しい町政運営が続くと予想される。元銀行員の経験などを踏まえた「経営者として町政を運営する」スタンスを生かしながら、各年齢層の町民と膝を交え、町議らの意見に真摯(しんし)に耳を傾けることが必要だ。これらが、町の発展と選挙による禍根を残さないことにつながると期待される。