公開される「見立唐人行列」の一部

 那須塩原市の医師宅に所蔵されている江戸時代の浮世絵師、喜多川歌麿(きたがわうたまろ)の大判7枚組み錦絵「見立唐人行列(みたてとうじんぎょうれつ)」が24日から5月5日まで、同市三島5丁目の那須野が原博物館で初公開される。国内で全7枚がそろった例は他にない。本来は昨年4月に公開する予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で1年延期となっていた。

 「見立唐人行列」は1797~98(寛政9~10)年ごろの作品。朝鮮王朝が日本に派遣した朝鮮通信使の行列に見立て、帽子をかぶった異国風衣装の女性たちが楽器や旗を持つ姿や輿(こし)、富士山などが華やかに描かれている。1枚の大きさは縦約37センチ、横約25センチで、7枚並べて額装されている。

 2019年7月に那須塩原市、医師北貞夫(きたさだお)さん(73)宅で保管されていることが判明した。米国など海外の複数の美術館で全7枚を所蔵する例はあるが、国内でそろって見つかったのは初めてだった。北さんは1年越しの一般公開に「ようやくという気持ち。国内では他に見られないので貴重な機会になるはず」と話す。

 同館は24日から企画展「版画のゆくえ」を予定しており、その中で期間を限定し特別公開する。25日の午前10時、午後2時からは博物館の学芸員による歌麿作品解説のイベントも行う(各定員10人、先着順)。