高齢者へのワクチン接種に関する市町村の対応

12日から順次始まる65歳以上の高齢者への新型コロナウイルスワクチン接種について、県内25市町のうち11市町は高齢者施設の入所者から行うことが、10日までに各市町への取材で分かった。最初に届くワクチンは数に限りがあるため、対象者を絞り込んだ。高齢者全体への接種方式としては、14市町が公共施設などでの集団接種を中心に行い、3市は医療機関での個別接種を中心に進める方針。

 高齢者への接種は12日の宇都宮市を皮切りに、小山、足利、那須塩原など10市で始まり、26日以降、全市町で徐々に本格化する見通し。

 今月中に県内市町に届く見込みのワクチンは約2万3千人分で、65歳以上人口の4・1%にとどまる。このため宇都宮、栃木、那須など11市町は、感染者集団(クラスター)や重症化予防の観点から、高齢者施設の入所者を先行して接種することにした。

 小山、下野、高根沢など12市町は、始めから一般の高齢者を対象に予約を受け付ける。ただしさくら市や益子、那珂川町などは一定の年齢層に分けて実施する予定。芳賀町は施設入所者と85歳以上の高齢者を共に優先する。鹿沼市は未定という。

 高齢者全体への接種は足利、矢板、茂木など14市町が公共施設などでの集団接種を中心に行う方針。宇都宮、佐野、日光の3市は医療機関での個別接種を軸に進め、補完的に集団接種を実施、または検討する。真岡、大田原、野木など8市町は集団と個別の両方を併用し実施する予定とした。

 集団接種を中心とする市町は、ワクチンの管理や医療スタッフの確保といった面でのメリットを指摘する。個別接種を行う市町は、かかりつけ医による接種の安心感や身近にある利便性を理由に挙げる。

 集団接種会場や医療機関まで行くのが難しい在宅療養者や施設入所者のために、訪問診療医や嘱託医などによる接種を予定、検討している市町も多い。多くの高齢者が接種を受けに行けるよう、真岡市や壬生町はタクシー券を発行、さくら市や高根沢町は送迎バスを巡回させるという。