介護福祉士の国家試験に合格した28人の生徒たち(矢板高提供)

 栃木県立矢板高の社会福祉科を今春卒業した生徒28人全員が、第33回介護福祉士国家試験に合格した。昨年度は新型コロナウイルス禍のため福祉施設での実習が中止になるなど、例年より厳しい学習環境だったが、逆境をはねのけ同科として4年ぶりの合格率100%を達成。同校は「介護福祉科へ名称変更する前の最後の生徒たち。高い志を持って絆を強め、努力してきた結果」と喜んでいる。

 介護福祉士は社会福祉士および介護福祉法に基づく国家資格。専門知識や技術を生かし、体や精神の障害で日常生活を送るのが難しい人に、個別の状況に応じた介護を行う。

 生徒たちは、1月に群馬県で同国家試験の筆記試験を受け全員合格した。実技は同校での実習経験があるため免除となった。全国の受験者8万4483人のうち合格者は5万9975人で、合格率は71%だった。

 同校によると、社会福祉科は2011年4月開設。生徒は一般教科に加え、介護福祉基礎や生活支援技術などの専門教科を学ぶ。

 昨年度は、例年5月ごろに市内外の介護施設や障害者施設で約1カ月間行う実習ができず、校内での実習となった。生徒たちは実際の現場でモチベーションを高めたり、学びを深めたりすることはできなかったが、共に学ぶ時間が増えたため、連帯感を強めて学習に励んだという。

 合格した一人の吉田琴美(よしだことみ)さん(18)は「クラスの全員が無事に合格でき、家族や先生方への感謝の気持ちでいっぱい。それぞれの進路で頑張っていきたい」と話した。