インタビュー取材に応じる在りし日の大嶋一生日光市長=2019年11月

 日光市の大嶋一生(おおしまかずお)市長が5日午後0時23分、体内リンパ組織の異常に伴う病気のため、入院していた栃木県内の病院で死去した。56歳。市は同日、病気ががんだったことを明らかにした。入院先は公表していない。葬儀などの日程は未定。

 現在1期目、任期は残り1年だった。市長の入院を受け、既に設置が決まっていた職務代理者に、上中哲也(うえなかてつや)副市長が同日就いた。

 大嶋氏は昨年8月、体内リンパ組織の異常が確認されたため、治療を受けていると公表していた。県内の病院で化学療法を受けるなど定期的な通院治療を続けてきたが、今年3月11日、体調不良に伴い検査入院した。当初は同20日までとしていた入院期間を2度延長し、治療と体力回復に努めていたが、関係者によると食欲が落ちていたという。

 大嶋氏は今市青年会議所理事長、日本青年会議所栃木ブロック協議会会長、建設会社社長を経て、2010年に日光市議。14年に立候補した同市長選は次点となり、18年の同市長選で15票の僅差で初当選した。

 厳しい財政状況が続く中、大嶋氏は市民と危機感を共有し健全な市政経営を推進するため、同年に長期財政収支見通しを公表。公共施設マネジメント計画に基づく施設の集約化など財政の立て直しに取り組んだ。昨年度は新型コロナウイルス対策に翻弄(ほんろう)されたが、「世界の日光」のブランド力向上に向け、観光振興を図る新たなプロモーションなどの展開を進めている最中だった。

 県内首長が在職中に死去したのは19年3月の君島寛(きみじまひろし)那須塩原市長以来。日光市長選は公職選挙法の規定で50日以内に行われる。同市選挙管理委員会によると、投開票日は5月中旬か下旬を軸に設定される見込み。