気象庁が観測史上最も早い関東甲信の梅雨明けを発表した29日、県内の関係者には驚きや期待、懸念が広がった。夏場を書き入れ時と見込むプールや夏商戦を迎えた百貨店は「追い風」と、早過ぎる夏本番を歓迎。一方で予想外の梅雨の幕切れに、行政や農業関係者からは渇水や農作物への影響を懸念する声が上がった。

 「客足は上々。梅雨明けとセール日がうまく重なってくれた」と声を弾ませたのは、東武宇都宮百貨店(宇都宮市)のアパレル部門担当者。29日は夏物のセール初日で、早めの梅雨明けを見越して昨年より1日早くスタートさせたという。同店屋上の「銀座ライオンビヤガーデン」担当者も「天気商売なので追い風」と、過去最も早い梅雨明けを受け入れる。

 一方、少雨や厳しい暑さを懸念する声も上がった。渡良瀬川の水道、農業用水利用について29日から10%の取水制限を始めた国土交通省渡良瀬川河川事務所(足利市)は「全くの想定外。非常に不安だ」と渇水を心配する。渡良瀬川上流の草木ダム(群馬県みどり市)の貯水率は55・8%。「今はたまっている水がなくなるだけの状況」とし、降雨による回復を望んだ。