瀧澤家住宅で始まった作品展「祈りの中から生まれて」

 【さくら】日本最大の美術団体「日展」に所属する全国の工芸美術作家8人が参加する企画展「祈りの中から生まれて」が、桜野の県指定文化財「瀧澤家住宅」で開かれている。新型コロナウイルス禍で少なくなってしまった作品発表の場にしようと、市ミュージアム-荒井寛方(あらいかんぽう)記念館が主催。プロデュースする芳賀町在住の陶芸家林香君(はやしかく)さんは「会場となる瀧澤家住宅の風格や歴史、企画を実現化した(さくら)市の心意気に応えたい」と話している。5月16日まで。

 日展会員で文星芸術大名誉教授の林さんが仲間に声を掛けて企画した。林さんは「芸術も不要不急に括(くく)られてしまうかもしれない。それでも自分の魂や苦しむ社会と向き合い、祈りの中から作品を創り出すことしかないのです」と、苦悩する作家たちの気持ちを代弁し、タイトルに込めた思いを語る。

 出品作家と作品は、小畠泰明(こばたけやすあき)さんと手銭吾郎(てぜにごろう)さんの鍛金、友定聖雄(ともさだまさお)さんのガラス、青木宏憧(あおきこうどう)さんと川口満(かわぐちみつる)さんの漆、渡辺洋子(わたなべようこ)さんの人形、福富信(ふくとみしん)さんと林さんの陶の計32作品。

 「日本家屋の陰影を生かしつつ、作品と和の空間を演出するライティングにチャレンジした」と林さん。コロナ禍で全ての作品展を中止にするのではなく、どのように工夫するのかを考えることも、これからは必要ではないかと提案する。

 会場の一室には、さくら、宇都宮、鹿沼の各市の子どもたちと児童養護施設の子どもたちの七色土玉で作った皿約70点も展示した。

 新型コロナ感染症拡大防止策を取りながら開催している。開館は午前9時~午後3時半。休館日は祝日を除く月曜と第3火曜、5月6日。観覧料は一般100円(学生以下無料)。(問)市ミュージアム028・682・7123。