2012年ロンドン五輪大会の主会場跡地の公園に、季節の花を咲かせる木々に囲まれた憩いのスペース「ロンドン・ブロッサム・ガーデン」を造る事業が進んでいる。桜やスモモ、リンゴなどの木を植え、近くオープンする▼もともとは歴史的建造物や自然環境を保全する団体「ナショナル・トラスト」のアイデア。自然が少ない都会に住む人たちの心を癒やすための緑化事業を全国規模で進める▼ナショナル・トラストは「日本の伝統行事のHanami(花見)にならって春の訪れを喜び合おう」と呼び掛ける。日本の文化がこんなふうに好意的に受け入れられるのはうれしい▼ただ、日本の花見でありがちなのが、場所取りして酒とつまみを買い込んでみんなで集まり、桜の花をめでるのは最初のうちだけ。わいわい騒ぎながら夜半まで飲み続ける、という風景である。翌朝には頭痛と軽い後悔が待つ▼米首都ワシントンのポトマック川沿いにも桜の名所がある。日本から贈られたソメイヨシノなどが咲き誇るが、酔っぱらいの集団はあまり見かけない。イベントなどを除き公共の場での飲酒は原則としてご法度なのだ▼コロナのせいで花見は、2年続けて宴会抜きとなった。来年は元に戻れるかもしれないが、せめてほろ酔い程度にとどめたい。花見もニューノーマルを目指そう。