ランナーの手には「ありがとう」の文字が書かれていた=29日午後0時15分、益子町城内坂

 東京五輪聖火リレー県内最終日の29日、県央5市町でランナーが思いをつないだ。益子町では、ボランティアランナーとして活動する荒井咲子(あらいさきこ)さん(42)が感謝を胸に笑顔で最終区間を締めくくった。

 「ありがとう」と書き込んだ左手を振りながらゴールの城内坂交差点へ向かった荒井さん。「益子から笑顔の花を咲かせたい」との望み通り、にこやかな表情で走りきった。

 おなかの子を病気で2度失い、聖火ランナーに決まった後の昨年8月にも再び経験した。今月29日が出産予定日だったといい、「私は生かされている命。できることを精いっぱいやって生きていかないといけない。今日がスタートの日」とかみしめた。

 走りながら地域を見守るパトロール・ランニングを続けながらも「大変な思いをしているお母さんや家族を支えたい」と助産師になることを今後の目標に据える。自身の走りを通じて、苦しんでいる人が「一歩前へ進むきっかけになればいい」と願った。