セレブレーション会場となる県庁前広場では設営が進む=27日午前10時20分

 東京五輪の聖火リレーは28、29の両日、福島県に続いて栃木県の16市町で実施される。57年ぶりの今回は計192人のランナーが世界遺産「日光の社寺」や国宝「鑁阿寺(ばんなじ)本堂」を巡り、SLとの並走や遊覧船、自転車などで魅力を発信する約35.7キロのルートとなった。ただ、1年延期後も新型コロナウイルスの流行は収束せず、大会に向けた機運醸成と感染防止対策の折り合いが求められる難しいリレーとなりそうだ。

 初日は足利、佐野、小山、茂木、栃木、真岡、上三川、那須烏山の8市町を通過する。2日目は那須、さくら、那須塩原、益子、壬生、日光、鹿沼、宇都宮の8市町を巡る。

 ランナーは県実行委員会や大会スポンサーが推薦した。バスケットボールB1宇都宮ブレックスの田臥勇太(たぶせゆうた)選手(40)や、鹿沼市出身でロンドン五輪卓球女子団体銀メダリストの平野早矢香(ひらのさやか)さん(36)らスポーツ選手やオリンピアンのほか、芸能人も走る。

 大会組織委員会や県、市町は新型コロナ対策として、ランナーの走行場所を直前まで公表せず、インターネット中継の視聴や居住地に近い市町での観覧を呼び掛けている。過度な密集が生じた場合、リレーを中断し、当該市町をスキップする可能性がある。

 スタート地点の足利市総合運動公園やゴール地点の県庁などでは、出発式や聖火到着を祝うセレブレーションを行う。10市町では聖火を使ったミニセレブレーションがあり、地域住民や子どもたちが伝統芸能や演奏を披露する。いずれも観覧は事前申込制で、一部は無観客で実施する。

 26日の定例記者会見で福田富一(ふくだとみかず)知事は「コロナ禍で安全安心のリレーを実施することが、大会の機運醸成に向けて重要な役割となる。多くの県民の理解と協力の下、福島県から受け取る聖火を無事に群馬県にお届けしたい」と述べた。