130年前捕獲のニホンカワウソ標本特別公開 雄と雌の胎児2匹 栃木県立博物館

 県立博物館は5月4、5日の2日間、約130年前に採集された絶滅種ニホンカワウソの胎児2匹の標本を特別公開する。光に当たると退色・劣化するため、両日とも公開は3時間のみ。2000年に寄贈を受けて以来、一般公開は今回が初めてとなる。林光武(はやしてるたけ)自然課長は「ここまで成長した胎児となると、全国的にも極めて珍しい」としている。

 胎児は体長20センチほどの雄と雌。ガラス瓶の中でエタノールに漬けられており、保存状態は良好。薄茶色の体毛が生えそろい、爪や水かき、生殖器も確認できる。「生まれる寸前の状態。液は何度か交換しているが、年月を感じさせない。ほぼ当時のままではないか」と林課長。

 ガラス瓶が納められていたきり箱に書かれた経緯によると、現在の群馬県庁付近でうなぎ店を経営していた男性が1884(明治17)年3月、近くの池に仕掛けたわなでニホンカワウソ1匹を捕獲。胎児を見つけ、貴重なので標本に残したという。

 その後、所有者は何度か変わったとみられるが、詳細は不明。2000年12月、小山市の元男性教師が「収蔵してほしい」と同館に寄贈した。