東京五輪・パラリンピックで海外からの観客受け入れ断念が決まった20日、インバウンド(訪日外国人客)需要を期待していた県内の観光関係者は「残念」と声を落とす一方、新型コロナウイルスの感染収束が見通せない現状を踏まえ「仕方ない」と理解を示した。

 県観光物産協会の新井俊一(あらいしゅんいち)会長(72)は「今年はオリンピック、来年はとちぎ国体があり誘客面で勝負できると思ったが…」と話す。一方、新型コロナの感染再拡大が気掛かりとし「今回は諦めるしかない」と声を絞り出した。

 「全国の観光地にとって打撃」と話すのは那須塩原市観光局の小林紀明(こばやしのりあき)事業部長(51)。「もしも持ち込まれた変異株がまん延し、さらに経済が冷え込むことを考えると怖い」と明かす。「国内で観光地の経済を回す事業が必要になると思う」と今後の政策に期待した。

 インバウンド誘客を進める観光地域づくり法人「DMO日光」(日光市)の田中宏充(たなかひろみつ)事務局長(61)は「(インバウンド客を)期待していたので残念。(現段階では)海外から取材に来るメディアなどを中心にPR活動を進め、コロナ収束後の誘客につなげられれば」と先を見据えた。