英国のヘンリー王子の妻メーガン妃が王室で人種差別的な言動があり、深く傷ついたと米テレビで告白し、世界中で大きな関心を呼んでいる▼王室は声明で「記憶が異なる部分もあるかもしれない」と、夫妻との認識の相違を指摘したが、それは逆に、聞く人によっては差別的に聞こえる発言があったと認めているようにも読める▼発言をした本人は後悔し苦しんでいるかもしれない。王室の権威を大きく損ね、責任を感じているのではないか。王室に人種問題に理解が乏しい人がいることが世界に知れ渡ったのだ。これ以上、詰めない方がいいだろう▼妃は「開かれた王室」のシンボル的存在だった。しかし、王子夫妻は王室を離れ、公務から引退した。侍従との対立や兄のウィリアム王子との関係悪化なども取り沙汰されたが、今回の問題が決断に大きく影響したのは想像に難くない▼ヘンリー王子の母親のダイアナ元妃は、カミラ夫人(現・皇太子夫人)と不倫をしていた夫のチャールズ皇太子と離婚。エジプトの大富豪との新生活に希望を見いだそうとしていたが、交通事故で亡くなった▼苦しんだ末に王室を飛び出したヘンリー王子夫妻の行動は、元妃の生き方とも重なる。ダイアナさんは、天国で次男坊の破天荒ぶりにはらはらしながらも、エールを送っているかもしれない。