益子町が茨城県笠間市と共同申請し認定された日本遺産「かさましこ ~兄弟産地が紡ぐ“焼き物語”~」。ストーリーの主要な構成文化財とともに、地域資源の魅力などを紹介する。

薪窯に作品を入れる茨城県立笠間陶芸大学校の学生ら

薪窯に作品を入れる茨城県立笠間陶芸大学校の学生ら

茨城県立笠間陶芸大学校の地図

薪窯に作品を入れる茨城県立笠間陶芸大学校の学生ら 薪窯に作品を入れる茨城県立笠間陶芸大学校の学生ら 茨城県立笠間陶芸大学校の地図

 緑豊かな笠間芸術の森公園の景観にもマッチした瀟洒(しょうしゃ)なデザインの建物。茨城県立笠間陶芸大学校は前身の県工業技術センター窯業指導所から改称し、2016年4月に開校した。

Web写真館に別カットの写真

 「充実した設備に加え、実績ある作家を指導陣に迎えた」。茨城県陶芸美術館長を兼ねる金子賢治(かねこけんじ)学校長(71)は、次世代を担う陶芸家の育成に尽力する。

 本年度は成形や絵付けの基礎を学ぶ陶芸学科(2年制)の22人、自身の制作テーマに1年間取り組む研究科の4人が学ぶ。今月上~中旬の「薪(まき)窯研修」に臨んだ茨城県出身の陶芸学科1年亀山智美(かめやまともみ)さん(34)は「作品の仕上がりが楽しみ。将来は作家を目指す」と笑顔を見せた。

 「同じ志を抱く仲間と勉強したかった」。益子町在住の作家渡辺太朗(わたなべたろう)さん(47)は昨春研究科を卒業し、貴重な体験を生かし町内の工房で作陶に励む。

 「笠間のオブジェと益子の器を融合した作品づくりを続けていきたい」。「かさましこ」に息づく伝統と創造。その精神は、脈々と受け継がれている。

 メモ 笠間市笠間2346の3。大学校の概要説明や施設見学、授業体験といったオープンキャンパスは例年春と秋に開かれるが、昨年は10月のみ開催。(問)0296・72・0316。

 ミニ知識 益子焼などの陶磁器を中心とした本県窯業の振興を図るため、益子町益子の県窯業技術支援センターは陶磁器制作に携わる人材の輩出や粘土・釉薬の研究開発、技術向上に向けた講習会の開催などに取り組んでいる。本年度は基礎から作陶までを学ぶ伝習生(1年制)9人と、研究生(2年制)7人が2月下旬に登り窯を使った恒例の焼成研修などを行った。