小山市で20年ぶりの新市長に浅野氏が就任して200日が過ぎた。元農水官僚で強力なリーダーシップを発揮した大久保前市長とは対照的に、浅野市長は市民活動に関わってきた弁護士として「対話」を重視する。変わりつつある市政の現状を追った。

記者会見に臨む浅野市長(右)。新年度予算案に関連し、思川桜の植樹事業見直しなどについて説明した

 20年ぶりの市長交代を機に、長い間懸案を押さえ込んでいたふたが外された。

 小中学校の校舎や体育館の雨漏りが77カ所に及ぶこと、予算不足で職員自ら190カ所もの公園の除草をせざるを得なかったこと、道路の舗装補修が遅れ車のパンクやホイールの破損事故が相次いでいること…。

 こうした実態を「ひどい現状」と呼ぶ浅野正富(あさのまさとみ)市長。就任後初めての記者会見でこれらの問題に言及し、次々とメスを入れ始めた。

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 方針転換した事業の一つが、大久保寿夫(おおくぼとしお)前市長が心血を注いできた市花オモイガワザクラ(思川桜)の植樹事業だ。市民から「桜の里親」を募り、市内の思川沿いを中心に昨年度までの19年間で2千本以上を植えた。

 しかし年間の維持・整備費が数千万円に上ることや、今後も続ける場合、用地買収など10年間で3億円の費用が見込まれることが判明。新年度以降は新たな植樹を休止する予定だ。